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文献詳細

雑誌文献

検査と技術14巻3号

1986年03月発行

文献概要

検査法の基礎理論 なぜこうなるの?

酵素の活性化エネルギー

著者: 青木芳和1

所属機関: 1北里大学衛生学部臨床化学教室

ページ範囲:P.216 - P.220

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 血清酵素活性は生体情報を得る最も有力な手段の一つとして,古くから臨床診断や治療効果の判定に利用されている.また近年になって酵素を有機触媒として用いる酵素法が,グルコース,コレステロール,尿素,尿酸をはじめとする多くの血清成分を測定する目的で開発されている.
 酵素活性を精度よく測定するためには,あるいは酵素反応をより短時間で終了させるためには反応速度の大きいところ,すなわち温度の高いところを選ぶのが有利である.しかし温度が高すぎると酵素自身は急激に変性し失活するため,反応速度は著しく低下する.また,いくつかの血清酵素活性の測定法についてはIFCCをはじめ各国の臨床化学会から標準法の勧告案が出されている.しかし,せっかくの標準法も測定温度については各国の事情や考え方の違いにより必ずしも統一されていない.このため相互のデータの比較,あるいは従来法との比較を行う場合には温度に関する因子を考慮する必要がある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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