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文献詳細

雑誌文献

検査と技術14巻3号

1986年03月発行

文献概要

技術講座 生化学

尿中ポリアミンの測定法

著者: 岡部紘明1

所属機関: 1熊本大学中央検査部

ページ範囲:P.221 - P.227

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 ポリアミン(PA)およびその代謝産物は古くから多く知られていたが(表1)1),代表的なものとしてプトレシン(Put),カダベリン(Cad),スペルミジン(Spd),スペルミン(Spm)などが挙げられる.これらは細胞内では生体膜,リボソーム,核などに結合して,蛋白質,核酸,リン脂質に強い親和性をもっている.しかし,細胞内局在性についてはまだ不明な点が多い.細胞増殖や分裂の際に重要な役割を果たしていて,生理的,病的な増殖時に細胞内でRNAなどの変化に平行または先行して増殖するといわれている.癌細胞での増殖時に尿中に増加することから,癌との関係についても興味がもたれている(Russellら)2)
 しかしながら,PAについては簡便な測定方法がなかったため,特定の領域でのみ測定され,臨床検査の分野では行われていなかった.近年,癌との関連性についての報告が多く,腫瘍マーカーとして有用性が示唆されている3).測定法の研究が進み,簡便な酵素が開発されてきたため,その分析法について概略を述べてみる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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