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文献詳細

雑誌文献

検査と技術14巻3号

1986年03月発行

文献概要

マスターしよう基本操作

血液塗抹標本の作り方

著者: 相賀静子1

所属機関: 1埼玉県立衛生短期大学

ページ範囲:P.235 - P.239

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 一滴の血液から作られた血液像には,たくさんの情報が含まれている.このわずかな血液で,最も基本的な標本作製方法を写真と図で順を追って示す.私たちが「この標本はよくできた」と思う標本を作るには,何回か練習をしてそのコツを知ることであろう.そのコツは一度習得すれば忘れることはない.標本の引き方は種々な方面に応用できる.例えば髄液の細胞数を算定しているときに数が多かったり,形の変わったものがあったりしたら,軽く遠心してその沈渣をちょっと引いて染色して見ることもできる.また胸水,腹水などの穿刺液にも応用できる.
 良い標本の作製には血液の採取方法も関係する.血液像の多くは静脈血の抗凝血剤加血液からのものが大部分である.しかし上述したように,たくさんの情報を含む大切な検体をもっときめ細かく取り扱ってほしいと思う.それには同じ静脈採血をするのであるからまず血液像の引き方を習得して,採血したら検体を抗凝血剤加瓶に注入する前に是非血液像を作製してほしい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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