文献詳細
形態学的検査と技術 血液と病理
血液 [4]造血能と免疫学的検査 [B]幹細胞の分化と異常に関する検査
文献概要
はじめに
1971年,Stephensonらはマウス胎児肝細胞をエリスロポエチン(erythropoietin;Epo)とともに半固形培地(血漿凝塊)に埋め込んで培養することにより赤芽球のコロニーを作製することに初めて成功した1).その後1974年,Iscoveらは血漿凝塊の代わりにメチルセルロースを用いるより簡便な方法を報告した2).これらの方法で形成される赤芽球コロニーは1個の赤血球系幹細胞(erythroid colony forming unit;CFU-E)に由来するものであることが証明されており3),このコロニーの数や性質を調べることによりCFU-Eの量的ならびに質的変動を検索することができ,各種血液疾患の病態が幹細胞レベルから検討されている.
ここでは,メチルセルロース法を詳説し,CFU-Eからみた各種血液疾患の病態についても概説する.
1971年,Stephensonらはマウス胎児肝細胞をエリスロポエチン(erythropoietin;Epo)とともに半固形培地(血漿凝塊)に埋め込んで培養することにより赤芽球のコロニーを作製することに初めて成功した1).その後1974年,Iscoveらは血漿凝塊の代わりにメチルセルロースを用いるより簡便な方法を報告した2).これらの方法で形成される赤芽球コロニーは1個の赤血球系幹細胞(erythroid colony forming unit;CFU-E)に由来するものであることが証明されており3),このコロニーの数や性質を調べることによりCFU-Eの量的ならびに質的変動を検索することができ,各種血液疾患の病態が幹細胞レベルから検討されている.
ここでは,メチルセルロース法を詳説し,CFU-Eからみた各種血液疾患の病態についても概説する.
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