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文献詳細

雑誌文献

検査と技術14巻5号

1986年04月発行

形態学的検査と技術 血液と病理

わだい

Human papilloma virus感染の細胞診

著者: 椎名義雄1

所属機関: 1杏林大・保健学部

ページ範囲:P.571 - P.571

文献概要

 子宮頸癌は古くから処女(尼僧)に比べて既婚婦人に多く,特に多産・早婚・性交開始年齢が早いほど,またsexual partnerが多いほど発生頻度の高いことが知られている.さらに,前妻が子宮頸癌であった男性と結婚した女性に子宮頸癌の頻度が高いというKessler博士の報告からも,子宮頸癌はなんらかの物質がセックスにより男性から女性に伝播して起こることが考えられている.その主役として,現在最も注目されているのがHuman papilloma virus(HPV)である.
 HPVはPapovavirus群に属するDNA型ウイルスで,ヒト(女性性器では腟前庭,陰唇,尿道口,子宮腟部など)に"いぼ(尖圭コンジローマ)"を形成するウイルスである.細胞診でこのHPV感染を診断することはKossらが名づけたkoilocytotic atypiaといわれる細胞の出現により可能である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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