icon fsr

文献詳細

雑誌文献

検査と技術14巻5号

1986年04月発行

形態学的検査と技術 血液と病理

わだい

なぜ今、悪性リンパ腫か?

著者: 難波紘二1

所属機関: 1広島大総合科学部

ページ範囲:P.583 - P.583

文献概要

 最近,悪性リンパ腫が大きな注目を浴びているが,その理由として次のようなことが考えられると思われる.
 第一に,この疾患は近年しだいに増加しつつある,ということである.かつては,大学病院のような大きな施設でも年間に数えるほどの症例しか見られなかったが,最近では年間に40例近くが一施設で診療されることも,それほどまれではない.もちろん患者の大施設への集中ということもあろうが,人口構成の老齢化,生活様式の西欧化といった変化がこれに寄与していると考えられる.筆者はかつて,日本人の悪性リンパ腫罹病率を年間人口10万人当たり5人と推定したが,最近では米国白人の12人という方向へしだいに近づいているのではないかと思う.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら