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文献詳細

雑誌文献

検査と技術14巻5号

1986年04月発行

文献概要

形態学的検査と技術 血液と病理 病理

【13】レクチンの組織化学

著者: 渡辺信1

所属機関: 1神戸大学医療技術短期大学部

ページ範囲:P.631 - P.636

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はじめに
 レクチンは,植物,特にマメに多く含まれる蛋白質で,特定の単糖またはオリゴ糖と特異的に結合するものである.植物以外にも,カタツムリ,カブトガニなどでも見つかっており,生体の組織中にも微量ながら存在する可能性がある,このレクチンの本来の意義はいまだ十分に解明されていないが,おそらく特定の糖成分を多量に集めるのがその目的であろう,とも言われている1)
 このレクチンの歴史は1900年代の初めに,Landsteinerらによって動物の赤血球を凝集する凝集素として注目されたことに始まり,さらにはヒトの血液型にも特異的に反応する凝集素であることが明らかとなり,同時にそれが,従来のウナギ血清などに含まれる自然抗体または特異抗体と違って,単糖ないしはオリゴ糖を加えることによりその結合性が阻止されることが明らかとなった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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