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文献詳細

雑誌文献

検査と技術14巻6号

1986年05月発行

文献概要

技術講座 生化学

アンジオテンシン変換酵素の測定法

著者: 中村雄二1

所属機関: 1国立病院医療センター循環器科

ページ範囲:P.673 - P.677

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 アンジオテンシン変換酵素(angiotensin conver-ting enzyme;ACE)はレニン・アンジオテンシン系において,生物学的に非活性なアンジオテンシンⅠを活性型のアンジオテンシンⅡに変換する酵素であり,また同時にブラジキニンを不活性化する酵素として知られている(図1).約10年前から各種の疾患で血清中の本酵素活性(S-ACE)が測定され,サルコイドーシス,ゴーシャー病,肝疾患および甲状腺機能亢進症などの疾患で高値を示すことが報告されている.また近年,本酵素阻害剤が降圧剤として繁用されており,患者が本剤を内服しているか否かの確認にS-ACEの測定は臨床的に意義があると考えられる.本稿ではS-ACEの具体的測定法,測定上の問題点および他剤による干渉などにつき述べる.
 S-ACE測定法にはアンジオテンシンⅠ,合成基質あるいはこれらをアイソトープで標識したものを基質として用い,基質からの分解生成物を分光吸光測定法,蛍光測定法およびラジオアッセイにて測定する方法がある.そのうちまず代表的なS-ACEの測定法であるCushman法1)のLieberman変法2)について紹介する.本法は合成基質を用い産生される馬尿酸を分光光度計にて測定する方法であり,以下にその測定操作を述べる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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