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インピーダンス
著者: 池田研二1
所属機関: 1東京大学医用電子研究施設
ページ範囲:P.718 - P.719
文献購入ページに移動 電気回路においては,いわゆる線形受動素子(または回路)についてインピーダンスが定義される.例えば,線形受動素子の一つである抵抗Rに流れる電流Iとその両端に印加される電圧Eの間には,よく知られるとおりオームの法則,
E=R・I……(1)
が成り立つ.この抵抗RはインピーダンスZの特別な場合である.つまり電流Iが直流の場合には素子または回路の抵抗だけを考えればよく,それらのインピーダンスは抵抗(回路の場合には中に含まれる抵抗の合成)そのものにより表わされる.電流Iが交流の場合には,素子や回路が純粋に抵抗成分のみでできているときはこれでよいが,一般には正の実数の範囲の抵抗だけを考えていては(1)式のようなきれいな関係が成立しない.
周波数fの交流信号とは,一般には毎秒f回の割合で同一の(電圧または電流)波形が繰り返される信号であるが,最も基本的な交流信号は,音でいえば倍音を含まない純音に相当する正弦波信号である.この周波数成分には高調波成分を含まないから,基本周波数fの成分のみである.線形受動素子(または回路)に正弦波交流電流が流れているときに,これの両端に生ずる電圧もまた正弦波状であり,逆にこのような素子や回路の両端に正弦波交流電圧を印加したときに,これに流れる電流もまた正弦波状である.
E=R・I……(1)
が成り立つ.この抵抗RはインピーダンスZの特別な場合である.つまり電流Iが直流の場合には素子または回路の抵抗だけを考えればよく,それらのインピーダンスは抵抗(回路の場合には中に含まれる抵抗の合成)そのものにより表わされる.電流Iが交流の場合には,素子や回路が純粋に抵抗成分のみでできているときはこれでよいが,一般には正の実数の範囲の抵抗だけを考えていては(1)式のようなきれいな関係が成立しない.
周波数fの交流信号とは,一般には毎秒f回の割合で同一の(電圧または電流)波形が繰り返される信号であるが,最も基本的な交流信号は,音でいえば倍音を含まない純音に相当する正弦波信号である.この周波数成分には高調波成分を含まないから,基本周波数fの成分のみである.線形受動素子(または回路)に正弦波交流電流が流れているときに,これの両端に生ずる電圧もまた正弦波状であり,逆にこのような素子や回路の両端に正弦波交流電圧を印加したときに,これに流れる電流もまた正弦波状である.
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