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検査法の基礎理論 なぜこうなるの?
細胞融合法によるマウスおよびヒト型モノクローナル抗体の作製
著者: 斉藤博明1 谷口克1
所属機関: 1千葉大学医学部環境疫学研究施設免疫研究部
ページ範囲:P.765 - P.771
文献購入ページに移動このような煩雑さを解決するには,単一クローンリンパ球を増殖させ,それに由来する抗体を大量に作製し,研究に用いるのがいちばんである.すなわち,このような抗体は,単一リンパ球由来であり,単一の抗原決定基を認識するもので,モノクローナル抗体と呼ばれる.モノクローナル抗体を作製することは,1970年代から試みられ,今では世界中の研究室で自由に使える手技となっている.方法としては,
1)抗体産生リンパ球と腫瘍細胞を融合させて,両細胞の性質を有する融合細胞からスクリーニング,クローニングによって目的の抗体を分泌する細胞株を得る方法,
2) EBウイルスを抗体産生細胞に組み込み,細胞をトランスフォームさせて増殖させる方法,
が考えられる.実際には,簡便な細胞融合法でのモノクローナル抗体の作製が広く一般的に用いられている.細胞融合法では,成績がよくないヒト型モノクローナル抗体の作製などにウイルスを利用したアプローチが試みられている.したがって本文では,一般的な細胞融合法によるマウスおよびヒト型モノクローナル抗体の作製法を中心に述べてみたいと思う.
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