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文献詳細

雑誌文献

検査と技術14巻8号

1986年07月発行

りんりんダイヤル

乳腺・甲状腺エコーについて

著者: 丹生谷徹1

所属機関: 1春日部市立病院検査科

ページ範囲:P.905 - P.905

文献概要

問 乳腺の超音波診断に水浸法を用いるのには,どんな理由があるのでしょうか.また,電子スキャン法を用いるのはよくないとの声も一部に聞かれますが,これはなぜなのでしょうか.(千葉 K子)
答 最近の乳腺に用いられる超音波断層装置により,乳腺腫瘍の嚢胞性か充実性かの質的診断のみならず乳房内を,肉眼的解剖に近い非常に微細な断面像が得られるようになりました.これは,診断装置の改良や振動子の開発が飛躍的に進歩し,鮮明な画像が得られるようになったためです.乳腺における超音波診断装置の能力は浅い部位にある腫瘍を明瞭に描出することが必要で,5mm前後の小腫瘍を描出できなくてはなりません.そのため振動子は5MHz以上の高周波数のものを使用します.例えば5MHzの振動子の分解能は生体内の音速を1,500mとしますと,波長=1.5×106(mm)/5×106(Hz)=0.3mmとなり,理論上の分解能は0.3mmとなります(実際には理論値より分解能は落ちる).また,最近の診断装置は微小石灰化像も描出可能といわれています.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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