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文献詳細

雑誌文献

検査と技術15巻10号

1987年09月発行

文献概要

マスターしよう基本操作

出血時間の測定

著者: 寺田秀夫1

所属機関: 1昭和大学

ページ範囲:P.1123 - P.1127

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 出血時間の測定は,もっとも簡便な止血機能検査として広く行われてきた検査であり,血小板の数や機能を総合的に判断できるたいせつな検査である.出血時間は血管損傷部位に血小板血栓ができるまでの時間(一次止血)で,血小板機能が正常であれば,血小板数が8万以上では延長しない.測定法として,従来よりDuke法1)とIvy法2)が代表的であり,わが国では前者が,欧米では後者が標準法となっている.またIvy法をさらに標準化したMielkeら3)のtemplate Ivy法が,しだいに普及してきている.Harkerら4)によれば,血小板機能に異常のない場合,血小板数1万〜10万/mm3の間では,template Ivy bleeding timeと血小板数の間に逆相関がみられると述べている.
 Duke法は熟練した人が行っても,穿刺創の大きさを一定にすることは難しく,また耳朶は血管の分布や血流状態に個人差があるので,再現性に乏しい.これに反しIvy法やtemplate Ivy法は信頼度,感度,再現性ともに優れている.現在Mielkeらの変法があり,型板を用いず一定の大きさの切創を作るようにくふうされたディスポーザブルの測定キットSimplate(General Diagnostic社)も発売されている.ここでは筆者らが行っているMielkeらの方法5〜7)について説明する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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