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プレカリクレイン,カリクレイン
著者: 朝倉英策1 松田保1
所属機関: 1金沢大学第三内科
ページ範囲:P.1134 - P.1135
文献購入ページに移動 1926年,FreyとKrautはイヌ尿中に降圧物質の存在することを発見し,同じ物質が血中や膵にも存在することを認め,これを膵由来の酵素と考えて,ギリシャ語の膵を意味するKallikreinと名づけた1).
カリクレインは,膵,腎,尿,顎下腺などに分布する腺性カリクレインと,肝由来で血中に存在する血漿カリクレインに分けられる.上述の尿中カリクレインは,腎で産生されるカリクレインの一部が排泄されるもので,腺性カリクレインに属する.腺性カリクレインは,存在臓器において血流調節を介して,臓器機能の調節に関与し,血漿カリクレインは,凝固線溶の面でなんらかの役割を果たしていると考えられている.ただし,血中に存在するカリクレインの中には,腺性カリクレインが移行したものも存在することが近年明らかになり,例えば膵炎では腺性カリクレインの上昇を認める2).
カリクレインは,膵,腎,尿,顎下腺などに分布する腺性カリクレインと,肝由来で血中に存在する血漿カリクレインに分けられる.上述の尿中カリクレインは,腎で産生されるカリクレインの一部が排泄されるもので,腺性カリクレインに属する.腺性カリクレインは,存在臓器において血流調節を介して,臓器機能の調節に関与し,血漿カリクレインは,凝固線溶の面でなんらかの役割を果たしていると考えられている.ただし,血中に存在するカリクレインの中には,腺性カリクレインが移行したものも存在することが近年明らかになり,例えば膵炎では腺性カリクレインの上昇を認める2).
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