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文献詳細

雑誌文献

検査と技術15巻11号

1987年10月発行

文献概要

トピックス

NMRスペクトロメトリーによる尿分析

著者: 山口修一1

所属機関: 1埼玉県立小児医療センター

ページ範囲:P.1232 - P.1232

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 遺伝性疾患にはおよそ3000前後の種類が知られているが,その数は診断技術の進歩によりさらに増加すると思われる.その中には,早期発見・治療により精神遅滞等の重篤な後遺症の発生を未然に防ぐことのできる先天性代謝異常症も含まれている.
 先天代謝異常症はおよそ300種類がこれまでに報告されており,早期発見・治療可能なアミノ酸・有機酸代謝異常症はその初期症状が特異的でないことも多く,早期診断が困難である.特に新生児・乳児期では臨床症状が乏しく,ミルクの飲みが悪い,元気がない,泣き声が弱い,嘔吐,発育・発達が悪い,などであり,さらに進行すれば痙攣,意識障害などの重篤な症状になる.このような時点で診断するのは困難であり,行政レベルで行われている代謝異常マススクリーニングだけでは,必ずしも十分とはいえない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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