文献詳細
文献概要
技術講座 生化学
NAGの測定法—活性測定およびアイソザイム分析
著者: 矢沢直行1
所属機関: 1昭和大学病院臨床検査部
ページ範囲:P.1277 - P.1282
文献購入ページに移動このようにNAGは腎ネフロンの近位尿細管に高濃度に局在している.尿細管の傷害程度は尿中に逸脱したNAG活性に反映される.尿中NAG測定の有用性は,腎疾患の病態観察のほかに,アミノグリコシド系抗生物質の腎毒性に対する指標として,あるいは腎移植後の経過観察,集団検診による腎疾患スクリーニングなどに利用されている.NAG活性は尿中以外にも血中,髄液,羊水でも測定される.特に血中でのNAG活性は炎症性疾患,肝炎,心筋梗塞,悪性腫瘍,白血病,妊娠によって上昇することが知られている.
掲載誌情報