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文献詳細

雑誌文献

検査と技術15巻13号

1987年12月発行

文献概要

マスターしよう基本操作

NCCLS法による感受性ディスク法

著者: 小栗豊子1

所属機関: 1順天堂大学病院中央臨床検査室

ページ範囲:P.1393 - P.1399

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 NCCLS感受性ディスク法は,NCCLS(National Committee for Clinical Laboratory Standards,米国臨床検査標準委員会)が日常検査法として推奨する薬剤感受性測定法の一つである.本法は約2年前から日本でも用いられるようになり普及しつつある.本法は1濃度ディスク法で原理は昭和ディスクと同様,カービー・バウエル(Kirby-Bauer)法を基礎としている.しかし,NCCLSディスク法と昭和ディスク法は種々の点で相違がみられる(ディスクの薬剤含有量,接種菌量,接種法,成績の記載法など).NCCLS法は技術によるバラツキが大きいので,特に検査室で採用する前に十分な練習を必要とする.練習には指定された管理用菌株を用いるのがよい.成績は阻止円の大きさから2または3段階に感性度を表示する.同一の薬剤でも菌種によって阻止円直径の解釈,感性度の表示方法が異なる場合がある(PCG,ABPCなど)ので注意を要する.NCCLSディスク法は現在,好気性菌のみが対象にされ,嫌気性菌にはディスク法以外の別の方法が提案されている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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