icon fsr

文献詳細

雑誌文献

検査と技術15巻13号

1987年12月発行

文献概要

りんりんダイヤル

封入体含有細胞の鏡検識別

著者: 今井宣子1

所属機関: 1阪大病院中検

ページ範囲:P.1425 - P.1425

文献購入ページに移動
問 先日,尿沈渣中に封入体含有細胞と思われる円形の細胞が毎視野3〜7程度見られました.その数日後,再検したところ,まったく見られず,扁平上皮細胞ばかりでした.この場合の鏡検識別と疾患との関係についてお教えください.なお,この患者は眼科に入院中で,38℃の不明熱があったということです.(福島 I子)
答 封入体含有細胞は,核内または細胞質内に無構造の封入体を認める細胞をいう.封入体含有細胞とウイルス感染との関係はよく知られており1),一般に核内封入体はDNAウイルスの,また細胞質内封入体はRNAウイルスの感染で見られるといわれている.すなわち,ヘルペスウイルス,サイトメガロウイルス,ポリオーマウイルスでは核内に,麻疹ウイルス,風疹ウイルス,おたふくかぜウイルスでは細胞質内に封入体を認める.しかし,ヘルペスウイルス,サイトメガロウイルスでは細胞質にも封入体を認めることがある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら