icon fsr

文献詳細

雑誌文献

検査と技術15巻2号

1987年02月発行

文献概要

検査ファイル 試薬

凝固検査のコントロール血漿

著者: 安室洋子1

所属機関: 1聖マリアンナ医科大学病院臨床検査部

ページ範囲:P.178 - P.179

文献購入ページに移動
 われわれが現在,日常検査として行っている凝固検査の測定値の表現方法には秒数,正常対照との秒数比,%などがあり,生化学的検査値などに比べると相対的な表現が多い.凝固因子定量や合成基質を用いた活性値の測定および抑制因子の測定のような酵素学的測定でも,正常人血漿に存在する活性量を100%とした相対的数値で表すことが多い.また,凝固因子抗原量は本来,蛋白質重量として表せるが,これも同様である.このように正常人コントロール血漿が検査結果にかかわる重要性はきわめて大きく,用いる正常血漿によって被検血漿の検査結果を高値または低値にシフトさせることにもなる.
 このコントロール血漿としての条件は,各種の凝固因子を十分に含み,かつ十分な凝固活性を有することが必要である.通常は,各施設で作製した健常人プール血漿を使用するか,または市販の凍結乾燥血漿を用いるかすることになる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?