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文献詳細

雑誌文献

検査と技術15巻3号

1987年03月発行

文献概要

検査法の基礎理論 なぜこうなるの?

新鮮凍結血漿の凝固活性

著者: 鈴木洋司1 関口進1

所属機関: 1防衛医科大学校検査部

ページ範囲:P.222 - P.226

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 新鮮凍結血漿(FFP)は,抗凝固剤を含む新鮮な血液から血漿成分を分離し,凍結保存したものである.その主な目的は凝固因子の補充にあり,大量出血や肝障害に伴う複合凝固因子欠乏に際して輸注を行う.
 本来,一定の基準で製剤化されているので,十分な凝固活性をもつと考えられるが,実際に臨床で使用される段階ではどの程度の凝固活性を保持しているのだろうか,また,どの程度不適当な製剤が存在するのだろうか.出血傾向を伴う患者に投与するのであるから,FFPの凝固活性を把握しておくことはぜひとも必要である.そこでまずFFPについて紹介し,以下FFP中の各種凝固因子による凝固の機序および凝固活性の測定法とその意義について記述した.また臨床に提供される時点での凝固活性の検討結果について記し,問題点を考えてみたい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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