文献詳細
検査技師のためのME講座 計測器・10
文献概要
生化学検査におけるほとんどの分析は,検体中の測定対象成分に対して特異的に化学反応を行わせ,その反応生成物の吸光度または反応過程の吸光度の変化および濁度などを測定して検体中の対象成分の定量を行うものである.例えば,血清中の酵素活性測定の代表的項目であるGOTの測定では,次の反応を行わせ,NADH2の吸収極大波長である340nmの吸光度の変化から,それの活性値を求める.
α-KG+L-Asp【GOT】L-Glu+OAA
OAA+NADH2【MDH】L-Malate+NAD
化学反応であるから当然,それの反応速度は温度に依存している.普通10℃温度が上昇すると,活性値の増加の割合V(t+10℃)/Vt℃は,約2である.すなわち1℃温度が変化すれば,活性値としては約10%の変動を生じる.したがって生化学検査に使われる分析装置においては,反応槽(恒温槽)の温度制御が不可欠である.
α-KG+L-Asp【GOT】L-Glu+OAA
OAA+NADH2【MDH】L-Malate+NAD
化学反応であるから当然,それの反応速度は温度に依存している.普通10℃温度が上昇すると,活性値の増加の割合V(t+10℃)/Vt℃は,約2である.すなわち1℃温度が変化すれば,活性値としては約10%の変動を生じる.したがって生化学検査に使われる分析装置においては,反応槽(恒温槽)の温度制御が不可欠である.
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