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生理的ペーシング
著者: 北野幸英1 橋場邦武1
所属機関: 1長崎大第三内科
ページ範囲:P.276 - P.276
文献購入ページに移動房室ブロックや洞不全症候群などの徐拍性不整脈に対して,従来は右心室にカテーテル電極を一本挿入し,右室のみの電気刺激を行う心室ペーシング(VVI)が行われていた.しかし,これは患者の最低の心拍数を設定された数値(セットレート)に保つのみで,救命的という意味では非常に有用ではあるが,日常の活動能力の向上という点では限界のあることが少なくない.つまり,VVI型PMの植え込みの行われた患者では,めまい,失神発作などは消失しても,労作時の息切れや動悸が消失しない場合,あるいは心不全症状などが消失しない場合,あるいはPM植え込み後に新たにこれらの症状が出現する場合などもある.
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