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検査を築いた人びと
細胞分裂を初めて顕微鏡的に明らかにした ウォルター・フレミング
著者: 酒井シヅ1
所属機関: 1順天堂大学医史学
ページ範囲:P.318 - P.318
文献購入ページに移動フレミングは,現在は東ドイツに位置するメクレンブルグに生まれた.少年時代は医学よりも文学,言語学に強く惹かれていたが,父親がこの地方の精神病院長であったためであろうか,大学は医学部に入学した.このころドイツでは,学期ごとに大学を替えることができたので,彼はゲッチンゲン,チュービンゲン,ベルリン,ロストックと各地の大学に学びながら,卒業論文の準備をしていったが,どうもこのころから,医学そのものより生物学に惹かれていったようである.1868年,日本では明治維新の年に彼が提出した卒業論文は「動物の毛様体筋」についてであった.
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