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文献詳細

雑誌文献

検査と技術15巻4号

1987年04月発行

文献概要

技術講座 血清

ATLA抗体の測定法

著者: 星野茂角1 神田靖男1

所属機関: 1日本大学板橋病院輸血室

ページ範囲:P.351 - P.355

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ATLAとは
 ATLAは,成人T細胞白血病(adult T-cell leu-kemia;ATL)を引き起こすATL関連抗原(ATL associated-antigen;ATLA)のことである.ATLは,高月ら1)によって見つけられた特異的なT細胞白血病の疾患で,本ウイルスの存在は1979年,三好・日沼ら2〜4)によって考案されたATLV産生細胞株(MT-ⅠおよびMT-Ⅱ株)を用い,それぞれの担体にウイルス抗原を吸着させ間接的に検出される.このATLウイルスの特徴は,C型のレトロウイルスに属し,構成遺伝子はgag,pol,envの3つの領域にコードされる.
 ATLは日本において,四国,九州および沖縄などの西南地域に多く分布しており5),感染経路は夫婦・母児問および輸血6)による伝播がその主なものとなっている.特に輸血用血液からの感染については,本ウイルスの感染マーカーであるATLA抗体陽性血液を,輸血用血液から排除することが重要なこととなっている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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