文献詳細
マスターしよう基本操作
文献概要
鞭毛染色は,微生物検査に用いられる染色の中では比較的めんどうで,熟練を要する染色法であり,今から約20年前ごろは手技の詳細は秘伝とされていた.ここに述べるレイフソン(Leifson)の方法は,岐阜大学の藪内英子教授によりブドウ糖非発酵グラム陰性桿菌の同定検査の一つとしてわが国に紹介され,普及した方法である.本法により初心者でもかなり容易に鞭毛を観察できる.
鞭毛染色を成功させるためには,①染色する菌の培養方法,②染色液,③スライドグラスの脱脂状態,④室内温度などに注意する必要がある.染色液としては色素液とこれに添加する試薬がセット化された市販品がある.染色液は作製直後のものは使用できないので,あらかじめ準備しておかなければならない.被検菌はSIM培地やMN培地などの半流動培地や,生鮮標本の鏡検により,有鞭毛菌であることを確かめたものについて行うのがよい.染色標本の鏡検は塗抹部分全面を観察するが,通常,菌の塗りはじめの部分(白金耳で菌液を最初に置いた部分)が,鞭毛がもっともよく染色されることがある.鏡検はまずこの部分から行うとよい.
鞭毛染色を成功させるためには,①染色する菌の培養方法,②染色液,③スライドグラスの脱脂状態,④室内温度などに注意する必要がある.染色液としては色素液とこれに添加する試薬がセット化された市販品がある.染色液は作製直後のものは使用できないので,あらかじめ準備しておかなければならない.被検菌はSIM培地やMN培地などの半流動培地や,生鮮標本の鏡検により,有鞭毛菌であることを確かめたものについて行うのがよい.染色標本の鏡検は塗抹部分全面を観察するが,通常,菌の塗りはじめの部分(白金耳で菌液を最初に置いた部分)が,鞭毛がもっともよく染色されることがある.鏡検はまずこの部分から行うとよい.
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