文献詳細
臨床生理検査と技術 わだい
文献概要
テレメーター心電計は,現在,CCUにおける不整脈監視をはじめとして,心筋梗塞後のリハビリテーション時の管理や運動負荷試験など,院内患者のモニターとして広く用いられている1).テレメーター心電図については,研究的には1930年代からいくつかの試みがあるが,1957年,N. J. HolterらがRadioelectrocardiographyとしてその臨床使用の第一歩を踏み出した.現在のHolter心電図システムもテレメーターとテープレコーダーの組み合わせから出発していることは,よく知られている.テレメーター心電図の効用として,CCUにおける急性心筋梗塞患者の不整脈監視では,warning Arrhythmiaの早期発見が可能となり,心筋梗塞急性期の不整脈死を著しく減少させるのに役だった.現在では,コンピューターの小型化に伴い,各種不整脈の自動診断装置を内蔵した小型テレメーター・モニタリング装置が開発され3),広く臨床に用いられている.
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