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文献詳細

雑誌文献

検査と技術15巻5号

1987年04月発行

文献概要

臨床生理検査と技術 わだい

呼吸筋と呼吸筋疲労

著者: 長尾光修1

所属機関: 1獨協医科大学越谷病院呼吸器内科

ページ範囲:P.490 - P.490

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 筋疲労とは,期待される筋収縮力を維持できない状態と定義される.筋肉の収縮は中枢からの刺激が神経,神経筋接合部,細胞膜の興奮,T管,そして筋小胞体からのCaイオンの遊離を起こし,アクチンとミオシンのクロスブリッジを形成して筋肉の収縮張力を発生させる.この一連の収縮関連機構のいずれの部位での障害によっても,筋収縮力の低下が招来される.
 筋肉疲労をエネルギーバランスの面から見ると,筋肉に供給されるエネルギーに効率をかけた値が仕事量より多ければ,筋肉は疲労に陥ると考えられる.このエネルギーの供給は血液に含まれる栄養素,酸素,ヘモグロビンならびに血流量によって決定される.したがって,低栄養状態,低酸素状態,貧血などは筋疲労の準備状態として重要である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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