文献詳細
文献概要
臨床生理検査と技術 Ⅴ 脳波検査 [8]脳波検査の応用
2 大脳誘発電位
著者: 柿木隆介1
所属機関: 1佐賀医科大学内科(神経内科部門)
ページ範囲:P.560 - P.565
文献購入ページに移動はじめに
大脳誘発電位とは,光,音,体性感覚などの外的刺激に対する反応として,中枢神経に生じる(誘発される)電位である.一般の脳波を記録する際に規則的な光刺激を与えたとき,その周波数に対応した駆動波が観察されるが,これも誘発電位の一種である.しかし,現在もっとも注目を浴び,また臨床応用が急速に進んでいるのは,普通の手技では背景脳波と鑑別できないような小振幅の誘発電位を,医用電算器を用いて多数回加算平均することにより判読可能とする方法である.
本稿では,まず初めに大脳誘発電位の原理,長所・短所,検査方法の一般的注意事項を略述する.次いで各論として,現在一般的に行われている視覚,聴覚および体性感覚誘発電位,さらに情報認知機能に関係するといわれている随伴陰性変動および後期陽性成分,また随意運動に関連して出現する運動関連脳電位について述べる.
大脳誘発電位とは,光,音,体性感覚などの外的刺激に対する反応として,中枢神経に生じる(誘発される)電位である.一般の脳波を記録する際に規則的な光刺激を与えたとき,その周波数に対応した駆動波が観察されるが,これも誘発電位の一種である.しかし,現在もっとも注目を浴び,また臨床応用が急速に進んでいるのは,普通の手技では背景脳波と鑑別できないような小振幅の誘発電位を,医用電算器を用いて多数回加算平均することにより判読可能とする方法である.
本稿では,まず初めに大脳誘発電位の原理,長所・短所,検査方法の一般的注意事項を略述する.次いで各論として,現在一般的に行われている視覚,聴覚および体性感覚誘発電位,さらに情報認知機能に関係するといわれている随伴陰性変動および後期陽性成分,また随意運動に関連して出現する運動関連脳電位について述べる.
掲載誌情報