検査と技術15巻5号

1987年04月発行

臨床生理検査と技術 わだい

体表面電位図

著者： 熊倉英子¹ 西山玄洋² 春見建一²

所属機関： ¹昭和大学藤が丘病院中央臨床検査部 ²昭和大学藤が丘病院循環器内科

ページ範囲：P.588 - P.589

文献概要

　体表面電位図（body-surface mapping）とは，体表面の多数の誘導点から心電図を記録し，ある時間点の体表面の電位分布を等電位図として表現したもので，体表面上の詳細な電気的現象を平面的あるいは立体的広がりとしてとらえることができる．それゆえ，12誘導心電図やベクトル心電図では見逃されていた心筋梗塞の診断や，脚ブロックなどの興奮伝播異常の診断がより正確に行いうる．
　近年，コンピューターやMEの進歩によって電位図記録精度の向上の表示法の改良，診断法の確立が多くの施設で試みられている．