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臨床生理検査と技術 Ⅶ 呼吸機能検査 [3]呼吸機能検査法と判定基準
[K]気道過敏性誘発試験
著者: 山井孝夫1 牧野荘平1
所属機関: 1獨協医科大学アレルギー内科
ページ範囲:P.628 - P.631
文献購入ページに移動 気管支喘息は,可逆的気道収縮による発作性呼吸困難を主症状とする疾患であり,正常人に比べて気道が収縮しやすいこと(気道過敏性)が,その基礎に存在する.この性質は寛解期においても大きく変化することはなく,おそらくアトピー性素因とは別の遺伝的素因が関与すると考えられる.この性質を利用し,非発作時にも喘息の診断が可能である.
気道過敏性の検査は,アセチルコリン,ヒスタミン,メサコリンなどの気道収縮物質を低濃度より肺機能上一定の変化が生ずるまで吸入させ,気道の収縮しやすさを定量するものである.また,喘息の診断が確定した場合,その病因を明らかにするために,アレルゲン吸入誘発試験,アスピリン吸入誘発試験,運動誘発試験が行われる.しかし,これらの誘発試験はアセチルコリンなどによる非特異的気道過敏性の検査とは異なり,すべての喘息患者に共通に陽性所見を示すわけではない.
気道過敏性の検査は,アセチルコリン,ヒスタミン,メサコリンなどの気道収縮物質を低濃度より肺機能上一定の変化が生ずるまで吸入させ,気道の収縮しやすさを定量するものである.また,喘息の診断が確定した場合,その病因を明らかにするために,アレルゲン吸入誘発試験,アスピリン吸入誘発試験,運動誘発試験が行われる.しかし,これらの誘発試験はアセチルコリンなどによる非特異的気道過敏性の検査とは異なり,すべての喘息患者に共通に陽性所見を示すわけではない.
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