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文献詳細

雑誌文献

検査と技術15巻6号

1987年05月発行

文献概要

病気のはなし

非定型抗酸菌症

著者: 束村道雄1

所属機関: 1国立療養所中部病院内科

ページ範囲:P.688 - P.692

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 非定型抗酸菌症とは,非定型抗酸菌による感染症である.ここにいう非定型抗酸菌は,英語のatypical mycobacteriaの訳語であるが,抗酸菌にtypicalとatypicalとがあるのは不合理なので,最近はnontuberculous mycobacteriaという語のほうがよく使用される.いずれにしても,結核菌以外の抗酸菌の総称であるが,培養不能の癩菌は含まない.したがって,非定型抗酸菌症は,結核菌以外の抗酸菌による感染症である.
 抗酸菌は元来,好気性であるためか,主な感染部位は肺である.しかしリンパ腺,骨髄,関節,皮膚,角膜,胸膜,脳脊髄膜,消化器など多くの臓器に感染することがあるし,全身播種も起こりうる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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