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文献詳細

雑誌文献

検査と技術15巻6号

1987年05月発行

文献概要

コーヒーブレイク

数学の先生

著者: S.T.

所属機関:

ページ範囲:P.710 - P.710

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 この2年間,教養講座で,某国立大学の偉い数学の大先生2人の話を別々に聞く機会があった.数学の先生であるので,専門の話が根底にあるであろうと思って出席したが,話は,数学とは全く関係がなく,一人の先生は,自分は最近「あいまい」ということにもっとも興味を持つようになったので,それをこれから勉強しようと思う,ということであったし,もう一人の先生は,長年にわたって学生の教育(大学教養部)をやっていて感ずることであるが,最近は,はっきりした学生よりも,AでもないBでもないというような,はっきりしない学生の方が人間味があり,現在の社会に適しているように思う,との話であった.
 かつては数学の先生といえば,こわいとか,よく落第させるとか,融通がきかないとか,難しい人だと考えていたのが普通であり,事実,数学の点数は,100点から0点まで並んでいることが多く,進級,卒業を前にして,先生の自宅を訪れて,何とぞよろしくお願しますと言ったものである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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