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技術講座 病理
歯の脱灰標本の作り方—歯を含む硬組織検体の脱灰標本の作り方
著者: 茅野照雄1
所属機関: 1東京医科歯科大学歯学部口腔病理学教室
ページ範囲:P.727 - P.732
文献購入ページに移動このように考えてみると,日常の病理検査業務において歯を検査対象とする機会は,切除・摘出材料に歯(あるいは歯牙様硬組織)を含む場合に限られてきます(図1).歯肉癌などの場合の切除顎がそうであり,まれですが卵巣の類皮?胞に歯牙様硬組織が含まれる場合もそうです.殊に「歯原性」といわれる顎骨の病変においては,病巣と歯との関係が病変の本体を検索するうえで極めて重要な情報を与えることがあり2),歯と病巣の位置関係を保って標本を作る必要があります(図2).
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