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文献詳細

雑誌文献

検査と技術15巻6号

1987年05月発行

文献概要

検査ファイル 試薬

睡眠誘発剤

著者: 福永浩子1 安田雄2

所属機関: 1川崎医科大学病院中央検査部 2川崎医科大学病院神経内科

ページ範囲:P.750 - P.751

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1.目的
 睡眠賦活法は,精神運動発作,自律神経発作,夜間発作などのてんかん発作に出現する突発波の誘発や,脳血管障害,脳腫傷,脳損瘍などの脳器質性疾患にみられる正常睡眠脳波波形の左右差や一側欠如の検出に有効な賦活法である.特に精神運動発作において,側頭葉前部の焦点性発作波の出現率は,Gibbsら1)によると覚醒時には30%のものが,睡眠時には88%みられたという.
 睡眠賦活法には,自然睡眠によるものと睡眠誘発剤による誘発睡眠とがある.できるならば自然睡眠が望ましいが,患者に緊張感や不安感があったり,乳幼児(主に4歳未満)で動いてアーチファクトが多く,自然入眠が困難な場合,短時間(1〜2時間内)で,確実に入眠から各睡眠段階の脳波記録が得られるように,睡眠誘発剤を用いる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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