icon fsr

文献詳細

雑誌文献

検査と技術15巻7号

1987年06月発行

文献概要

技術講座 血液

FDP測定法4—FDP組成と試薬の反応性

著者: 田原千枝子1 島津千里2 鈴木節子3

所属機関: 1帝京大学第一内科 2帝京大学病院中央検査部 3横須賀共済病院中央検査部

ページ範囲:P.811 - P.816

文献購入ページに移動
 わが国で線溶亢進やDICの診断にFDP測定が行われるようになってから10年余りになり,現在は日常的な凝血学的検査項目として普及するに至った.その臨床的有用性の高いことから,当初の赤血球凝集阻止反応をはじめとして,LPIA法,酵素抗体法など現在では多くの測定法が開発され,また抗体としてはポリクローナル抗体のみならずモノクローナル抗体も使用されている.
 一方,しばしば経験することであるが,同一臨床検体を種々のFDP試薬で測定してみると成績が一致しない場合が少なくない.元来FDPは各種分解産物の混合物であり,試薬抗体の反応性を考えれば測定値が異なるのは当然であるが,FDPの成績が診断の決め手になる症例についてはこの相違が大きな問題となる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?