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文献詳細

雑誌文献

検査と技術15巻7号

1987年06月発行

りんりんダイヤル

血中尿酸濃度について

著者: 河井和夫1 西岡久寿樹1

所属機関: 1東京女子医大リウマチ痛風センター

ページ範囲:P.863 - P.863

文献概要

問 尿酸は溶解度が小さいために関節など組織に沈着し,痛風発作や腎障害を起こす,と習いましたが,日常検査で,時に30mg/dlを超える例に遭遇することがあります.このような例は癌末期患者に多いようですが,高尿酸血症の機序と,このような高い濃度にまで溶解している理由についてお教えください.一例の経時データ(表1)を記します.(東京 M子)
答 ヒトでは,尿酸が,核酸の構成成分の一つであるプリン体の終末代謝産物であるが,プリン体は,①食事中の核蛋白,②体組織由来の核蛋白,またはヌクレオチド,③新しく合成されたヌクレオチドから供給される.そして体内で合成された尿酸は3/4が腎から排泄され,残り1/4は胆汁成分とともに腸管に排泄され,腸内細菌により分解されて,炭酸ガスとアンモニアになる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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