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文献詳細

雑誌文献

検査と技術15巻9号

1987年08月発行

文献概要

技術講座 血清

サイトメガロウイルス抗体の検査法

著者: 高村利治1

所属機関: 1金沢大学病院検査部

ページ範囲:P.1017 - P.1022

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 ヒトのサイトメガロウイルス(cytomegalovirus;CMV)は,1956年SmithおよびRoweらによって組織培養で分離された.分類学上は,単純ヘルペスウイルスⅠ型(herpes simplex virus type Ⅰ;HSV Ⅰ),単純ヘルペスウイルスⅡ型(herpes simplex virus type Ⅱ;HSV Ⅱ),水痘帯状疱疹ウィルス(varicella zoster virus;VZV),およびEBウイルス(Epstein-Barr virus;EBV)と同様ヘルペスウイルスに属し,さらにCMVはベーターヘルペスウイルス(beta herpes virinae)亜科に分類されている.CMV感染の多くは不顕性感染で,成人の40〜100%の人が感染を受けていると考えられる.わが国は,アジア・アフリカ諸国と同様,欧米諸国よりCMVの浸淫度が高く,感染時期も早い1).CMVが体内のどの部位に潜伏感染するのかはいまだ不確実だが,リンパ球,腎臓,性器および唾液腺や前立腺などの外分泌腺が推定されている2).それらが種々のストレス,免疫抑制状態などを契機に再活性化し,種々の病態を呈するものと考えられる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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