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文献詳細

雑誌文献

検査と技術15巻9号

1987年08月発行

文献概要

マスターしよう基本操作

リンパ球分離法

著者: 岸孝彦1

所属機関: 1愛知医科大学附属病院中央臨床検査部

ページ範囲:P.1031 - P.1037

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 リンパ球分離法は細胞免疫学の分野において,Eロゼット法によるT・Bリンパ球の検出から高度な研究レベルに至るまで幅広く必要な基本技術である.その方法としては,デキストランを用いた沈降法,カラムを用いた吸着法,高分子分離剤を用いた比重遠心法など多くの方法があるが,現在,一般的に行われているのが比重遠心法であり,それについて説明してゆきたい.
 比重遠心法は,遠心分離中に生じる各細胞の沈降速度の違いから細胞を分離する方法で,赤血球,顆粒球の混入がほとんどなく高収率にリンパ球を採取できる.しかし,この方法で分離された細胞はいわゆる単核細胞で,通常80〜90%のリンパ球と10〜20%の単球を含むので,純粋なリンパ球を必要とする場合さらに単球の除去操作が必要となるが,通常のリンパ球機能検査やサブクラスの同定では単球混入も問題はないため,今回その操作については省略した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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