icon fsr

文献詳細

雑誌文献

検査と技術16巻1号

1988年01月発行

文献概要

ワンポイントアドバイス

エキスパートを望む

著者: 戸川敦

所属機関:

ページ範囲:P.15 - P.15

文献購入ページに移動
 世の中,便利になると物事が安易に流れやすい.血球の百分率を求める際もしかりで,以前は医師がある患者の受持ちになると時間をかけて標本を見,思いがけない病気を見つけることもあった.それが今では自動白血球分画機などという便利な器械ができて,血液を検査室に送りさえすれば自然と結果が送られてくるようになった.極端な場合,血液患者を診療しているのに一度も標本をのぞかないまま終わってしまうこともある.検査する側も同じことで,検体を器械にかけデータを送って終わりで,昔と比べ検査室からのアドバイスといったものが少なくなったような気がする.これでは患者さんもたまったものではない.このため命を落とすことだってあるかもしれない.
 病態の解析が深くなると,医師がそれにかかわり技術的な面がなおざりにされる傾向がある.もちろん,それはいいことではないが,やむをえない面もある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら