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文献詳細

雑誌文献

検査と技術16巻1号

1988年01月発行

文献概要

けんさアラカルト

検査の即応性と迅速報告

著者: 周藤秀彦1

所属機関: 1山陰労災病院

ページ範囲:P.38 - P.38

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 臨床検査の有用性に対する認識が高まるにつれて,中検に対する要望は検査精度と大量検体処理に加えて,検査の即応性,報告の迅速化が求められるようになった.これに応ずるために,緊急検査と称し比較的生死に直結する項目の中から対応可能な項目のみを取り上げ,なんとか要望にこたえるようとしてきたのが中検一般のこれまでの現状であろう.医療の目的が単なる長期延命に求められた時代はそれでも許されたであろうが,今日のようにquality lifeの時代ともなれば,そんな独善的なことではだんだんと許されなくなってくるものと思われる.
 すべての病気はただ治せばよく,死に至らしめなければ十分だといった医療は,すでに過去のもののはずである.となると,すべての病気に対し早期発見・早期治療の重要性はますます大きくなってこよう.そのためは,すべての検査に即応性と迅速報告が要求されることになり,緊急検査と称して一部の項目を区別すること自体ナンセンスである.特に今日のように外注検査が発達した現在,少なくとも今後の中検はその存在意義を検査の即応性,迅速報告の方向に求めざるをえないことは明白である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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