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文献概要
マスターしよう検査技術
FDPの検査
著者: 秋山淑子1
所属機関: 1東京大学病院中央検査部
ページ範囲:P.39 - P.43
文献購入ページに移動今日,日常検査に用いられる測定法の多くが抗原抗体反応を測定原理とし,中でもラテックス粒子にFDPと反応する抗体を感作し,ラテックス粒子と検体を混和して生じる凝集を肉眼的に観察するラテックス凝集法が迅速性,簡便性のうえから広く行われている.抗体として抗フィブリノゲン,抗D分画,抗E分画,抗D分画+抗E分画,抗Dダイマー分画などがあり,検体中のFDPの分画に対する反応性が異なるため同一検体でも用いるラテックス試薬によって測定値に差がみられる1).このことからフィブリノゲンの分解による一次線溶の最終産物のうちのDモノマーと,フィブリンの分解による二次線溶の最終産物の一つであるDダイマーを測定することによって,一次線溶と二次線溶とを鑑別する試みもなされている2).↓
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