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文献詳細

雑誌文献

検査と技術16巻1号

1988年01月発行

文献概要

マスターしよう検査技術

FDPの検査

著者: 秋山淑子1

所属機関: 1東京大学病院中央検査部

ページ範囲:P.39 - P.43

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 FDP(fibrinogen/fibrin degradation products)とは,生体内でフィブリノゲンおよびフィブリンがプラスミンによって分解されて生じた産物の総称である.血中FDP測定の臨床的意義のもっとも高いのはDICにおいてであり,尿中FDPでは腎における炎症性の病変の有無の検索に診断的意義がある.
 今日,日常検査に用いられる測定法の多くが抗原抗体反応を測定原理とし,中でもラテックス粒子にFDPと反応する抗体を感作し,ラテックス粒子と検体を混和して生じる凝集を肉眼的に観察するラテックス凝集法が迅速性,簡便性のうえから広く行われている.抗体として抗フィブリノゲン,抗D分画,抗E分画,抗D分画+抗E分画,抗Dダイマー分画などがあり,検体中のFDPの分画に対する反応性が異なるため同一検体でも用いるラテックス試薬によって測定値に差がみられる1).このことからフィブリノゲンの分解による一次線溶の最終産物のうちのDモノマーと,フィブリンの分解による二次線溶の最終産物の一つであるDダイマーを測定することによって,一次線溶と二次線溶とを鑑別する試みもなされている2).↓

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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