icon fsr

文献詳細

雑誌文献

検査と技術16巻1号

1988年01月発行

文献概要

けんさ質問箱

破傷風毒素中和法

著者: 海老沢功1

所属機関: 1東邦大公衆衛生 2M生

ページ範囲:P.69 - P.69

文献購入ページに移動
問 本誌15巻8月号の「病気のはなし」に破傷風が取り上げられ,診断の方法として抗毒素による中和試験が紹介されていますが,この抗毒素の入手方法をお教えください.また,この試験の術式についてもお教えください.(大阪・M生)
答 破傷風という病気の診断には中和試験を応用できないが,破傷風毒素の中和は分離株の同定に用いられている.土,動物の糞便,人や動物の外傷部位,新生児破傷風患者または動物の臍帯切断端などから破傷風菌らしい菌を分離したとき,最終的同定を毒素中和試験によって行う.これにはまず被検菌を純培養しなければならない.その方法は,本誌で先に述べた1)ので途中は省略するが,3%寒天GAM平板培地にコロニーとして増殖した菌をGAMブイヨンで増殖させた菌液を実験に用いる.抗毒素はヒト治療用破傷風抗毒素(ウマ血清から作ったもの)が市販されている.急がなければ薬局に注文して入手できるが,入手困難のときは日本細菌製剤協会(Tel. 03-269-6591)に問い合わせるとよい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?