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上皮増殖因子(EGF)
著者: 清水信義1
所属機関: 1慶應義塾大学医学部分子生物学教室
ページ範囲:P.1194 - P.1195
文献購入ページに移動EGFの生理作用としては,新生マウスの眼瞼開裂や切歯出現の促進が顕著である.この作用は上皮の増殖とケラチン化によるもので,上皮増殖因子と名づけられたゆえんでもある.EGFは表皮細胞の増殖を促進することから,胎児や新生児の発達に重要な役割を果たしていると推定され,事実,ヒツジの胎児にEGFを注入すると,気道表皮の増殖が促進され,未熟児の硝子膜症が抑制された,という報告がある.さらに,各種動物の胎児および新生児組織の増殖や分化の促進,ヒツジの発毛促進,培養系では特に外胚葉系や中胚葉系の細胞の増殖を促進する.ニワトリの肺原基の発生も促進され,タイプII肺細胞の増殖が誘導されsurfactin産生量が増大する.
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