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文献詳細

雑誌文献

検査と技術16巻11号

1988年10月発行

文献概要

ザ・トレーニング

ミクロショックとマクロショック

著者: 堀川宗之1

所属機関: 1ソニー(株)健康管理センター

ページ範囲:P.1292 - P.1295

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 問題1 ミクロショックとは何か.マクロショックとの違いも述べよ.
解答と解説
 心腔内や心臓の近くに挿入されたカテーテルや電極と体表との間に漏れ電流が流れ,この電流が直接心臓を刺激して心室細動を起こすような電撃(感電ショック)を,ミクロショックという.ミクロショックは,心臓カテーテル検査の際,血圧や血流測定用に血管内にカテーテルやプローブを挿入する場合,あるいは心腔内心電図,ヒス束電位図,食道誘導心電図を記録する目的や体外式心臓ペースメーカーで電極を体内に留置する場合に起こりうる.電流が手から手といったように体表から体内に流入し別の体表から再び体外に流出する場合も,皮膚がビリビリしたり,筋肉が強縮したり,さらに強い電流では電流の一部が心臓を刺激して心室細動を誘発したり,呼吸筋麻痺,火傷を起こしたりすることがある.このように皮膚を通して電流が流入・流出して起こる電撃を,マクロショックと呼ぶ.マクロショックは病院のみならず家庭や工場などでも起こる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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