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ポジトロンCTと局所脳循環代謝測定
著者: 上村和夫1
所属機関: 1秋田県立脳血管研究センター研究局・放射線医学研究部
ページ範囲:P.1297 - P.1298
文献購入ページに移動 最近,X線CTやMRIなどの進歩により,臓器,特に脳の形態の変化は,あたかも解剖学の図譜に見るように写し出せるようになった.ところで脳は,生きて行くための情報の中枢をつかさどっているが,そこでは局所的にさまざまな機能分化があり,またおのおのの情報の統合がなされている.脳の疾患の中には形の変化を伴わぬ場合も少なくなく,病的情報を正確に把握するには,脳では局所の機能的・生化学的変化をとらえることが非常に重要である.
ポジトロンCT(PET)とは,短半減期陽電子(positron)放射同位元素(RI)で標識されたトレーサーの生体内濃度分布を,CTの技術で体外から三次元的に測定し画像として表示する方法であり,X線CTなどが臓器の形態を見るのに対し,PETは生体局所の生化学的ないし生理学的現象を見るものであり,生化学的・機械的CTといえる.また,実験的方法であるautoradiographyに対して,PETはin-vivo autoradiographyとも呼ばれる.PETは現在,脳の測定にもっともよく使われており,脳組織の局所血流量や代謝量の測定,それに最近では神経伝達物質受容体のイメージングにも利用されている.
ポジトロンCT(PET)とは,短半減期陽電子(positron)放射同位元素(RI)で標識されたトレーサーの生体内濃度分布を,CTの技術で体外から三次元的に測定し画像として表示する方法であり,X線CTなどが臓器の形態を見るのに対し,PETは生体局所の生化学的ないし生理学的現象を見るものであり,生化学的・機械的CTといえる.また,実験的方法であるautoradiographyに対して,PETはin-vivo autoradiographyとも呼ばれる.PETは現在,脳の測定にもっともよく使われており,脳組織の局所血流量や代謝量の測定,それに最近では神経伝達物質受容体のイメージングにも利用されている.
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