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文献詳細

雑誌文献

検査と技術16巻12号

1988年11月発行

文献概要

マスターしよう検査技術

ファディレクトゴノコッカステスト

著者: 新井田美絵1 奥住捷子1

所属機関: 1東京大学医学部附属病院中央検査部

ページ範囲:P.1367 - P.1371

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 Staphylococcus aureusの産生するProtein Aは免疫グロブリンのFc部と特異的に結合する性質がある.この性質を利用して,ある種の菌に対するIgG抗体をS. aureusに結合させて,その菌体と凝集反応を起こさせ,肉眼的に観察する.この反応をcoagglutination(共同凝集反応)という.これをもとに開発されたのがファルマシァダイアグノーステック社のPhadebact® Monoclonal GC OMNI Testである.日本では,ファディレクトゴノコッカステストとして,ファルマシァ社と塩野義製薬から輸入・発売されている.このキットは淋菌抗原検出用キットで,スライド凝集反応のため操作は簡単であり,短時間で結果が得られる.
 本反応は以前のPhadebact® Gonococcus Testでは,Neisseria lactamicaとN. gonorrhoeaeとに共通抗原が一部あるため交差反応が起こったが,今キットにはモノクローナル抗体を用いているため,交差反応は解消されている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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