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文献詳細

雑誌文献

検査と技術16巻12号

1988年11月発行

文献概要

検査ファイル 項目

抗ニコチンアミドアデニンジヌクレオチダーゼ抗体(ANADase)

著者: 富山哲雄1

所属機関: 1東京大学医学部附属病院分院検査部

ページ範囲:P.1372 - P.1373

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[1]はじめに
 溶レン菌感染症の血清学的診断法として,ASO価の測定が広く行われているが,ASO価の測定だけでは診断率は十分ではない.この原因として,宿主側の問題のほかにストレプトリジンO非産生株による感染の問題や,血中脂質による指標赤血球の溶血阻止など,いくつかの間題が指摘されている.この診断率を向上させる方法として,ASOのほかに抗ニコチンアミドアデニンジヌクレオチダーゼ抗体(anti-nicotinamideadenine dinucleotidase antibody;ANADase),抗ヒアルロニダーゼ抗体(anti-hyaluronidase antibody;AH),抗DNase B抗体などの測定が提唱されているが,中でもANADaseはAHと並んで非常に有用であることが知られている.ANADaseはニコチンアミドアデニンジヌクレオチダーゼ(NADase)に対する抗体で,NADaseはA,C,G群溶レン菌によって産生される菌体外酵素である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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