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文献詳細

雑誌文献

検査と技術16巻12号

1988年11月発行

文献概要

コーヒーブレイク

酵素アノマリーと検査室の対応

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所属機関:

ページ範囲:P.1398 - P.1398

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 検査室では酵素アノマリーを見ることは珍しくはない。しかし、臨床医おのおのにとっては酵素アノマリーはまだポピュラーではない。酵素アノマリーがある場合の検査データを見たとき、医師は、検査のミス、その酵素値の変化がよく見られる疾患、癌、特殊の疾患の順序で、検査データを解釈し、経過を見ていくのが普通である。
 検査室では、デルタチェック、関連検査値相互の比などによる精度管理を行っているから、検査ミスを否定できるだけでなく、酵素アノマリーの可能性が大きいことも推定できる。できれば酵素アノマリーの検討をするのが望ましい。少なくとも、このような場合には、検査報告書に、酵素アノマリーの可能性についてコメントを書き添えれば、医師の診断に役だち、医師の検査室への信頼が高まる。患者にとっても、不要な検査、病気についての不要な心配を避けることができる。検査室は分析機から打ち出されたデータをそのまま医師に報告するだけでなく、医師が検査データを評価する際に必要な情報も与える責任がある。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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