文献詳細
文献概要
コーヒーブレイク
院内感染の報告の難しさ
著者:
所属機関:
ページ範囲:P.1460 - P.1460
文献購入ページに移動しかし話を聞いて驚いた。彼らはすでにストーリーを作りあげ、臨床での第三世代セフェム剤の乱用がMRSAを生み出し、このMRSAによる院内感染が現在爆発的に流行しているとして、MRSA感染症は一種の医療過誤と断定していた。このため取材の要点は、病院内に院内感染対策防止機構が完備しているか、MRSA感染を生じた患者や家族へ主治医がどのように対応しているか、にあった。当院が取材の対象となった根拠としてわれわれが学会誌に報告してきた当院のMRSAの分離状況に関する論文を持ちだしてきた。つまり自分たちが勝手に作ったストーリーの実例として取材に応じてきた病院を利用しようとするものであった。
掲載誌情報