文献詳細
文献概要
やさしい統計のはなし・12
回帰と較正(2)
著者: 大橋靖雄1
所属機関: 1東京大学医学部附属病院中央医療情報部
ページ範囲:P.1490 - P.1492
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精密ではあるが計測に時間とコストのかかる測定法と,簡便ではあるが測定誤差の大きな測定法とが存在したとする.前者で計測した値の誤差は,事実上無視でき,いわば「真値」とみなせるものとして,後者で得られた値を前者に較正したいものとしよう.同じ検体に対する精密な測定法の計測値をx,簡便法の計測値をyとすると,両者の間には平均的に線型の関係があり,簡便法の誤差をεとして
y=a+bx+ε (1)
が成立するものとしよう.これは前回述べた線型回帰分析のモデルにほかならない.
大きさnのデータ(x1,y1),…,(xn,yn)から(1)の関係式を推定し,将来のyの値ӯから,対応するx値を推定するのがここでの問題である.次のような計算手順を踏めばよい.
精密ではあるが計測に時間とコストのかかる測定法と,簡便ではあるが測定誤差の大きな測定法とが存在したとする.前者で計測した値の誤差は,事実上無視でき,いわば「真値」とみなせるものとして,後者で得られた値を前者に較正したいものとしよう.同じ検体に対する精密な測定法の計測値をx,簡便法の計測値をyとすると,両者の間には平均的に線型の関係があり,簡便法の誤差をεとして
y=a+bx+ε (1)
が成立するものとしよう.これは前回述べた線型回帰分析のモデルにほかならない.
大きさnのデータ(x1,y1),…,(xn,yn)から(1)の関係式を推定し,将来のyの値ӯから,対応するx値を推定するのがここでの問題である.次のような計算手順を踏めばよい.
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