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文献詳細

雑誌文献

検査と技術16巻13号

1988年12月発行

トピックス

1H-NMR尿分析による先天代謝異常症のスクリーニング

著者: 山本英明1

所属機関: 1埼玉県立小児医療センター放射線部

ページ範囲:P.1493 - P.1494

文献概要

 核磁気共鳴(NMR)は1945年に発見された物理現象である.1950年には化合物の化学結合の形態によってNMR共鳴周波数にわずかの差異(化学シフト)が発見され,以後,化合物の構造分析への新しい道を開いた.さらに,コンピューターの導入,装置の改良によって,高精度化が図られ,迅速な臨床検査の手段としての試みもなされている.
 血液,尿などの体液は,生体の病態に関する種々の情報をもたらす.NMRは,これら試料の分析手段として原理的に非破壊であり,かつ抽出などの前処理を必要とせず,種々の成分を同時分析することができる.特に1H核は,天然にほぼ100%存在し,磁気モーメントが大きく,信号の検出感度がもっとも高いことから,目的のスペクトルを短時間のうちに得ることができ,生体試料の分析に適している.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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